今日は、ちょっとした観光の日。
大きな目的があるわけでもない。
謎を解くわけでもない。
ましてや、過去へ行く予定なんて――もちろんない。
河南病院であんなことがあったばかりだから、今日は平和に遊びたい。
私とチビみちるとヒトナさん。
三人で、のんびり道後を巡ることにしました。
今日はちょっとした観光の日。河南病院の事件を終え、私(22歳)とチビみちる(18歳)とヒトナさんの三人でのんびり道後巡りへ。坊っちゃん列車、五色そうめん、道後温泉本館、そしてヒトナさんの思い出の宿『大和屋別館』のスイートルームへ──勝手に開く自動ドアや御札の怪異(?)を笑い飛ばし、美味しい料理と温泉に癒やされる特別な夜の記録。
今日は、ちょっとした観光の日。
大きな目的があるわけでもない。
謎を解くわけでもない。
ましてや、過去へ行く予定なんて――もちろんない。
河南病院であんなことがあったばかりだから、今日は平和に遊びたい。
私とチビみちるとヒトナさん。
三人で、のんびり道後を巡ることにしました。
最初に乗ったのは、坊っちゃん列車。
レトロな車内に入った瞬間、いつもの街なのに少しだけ時間が巻き戻ったように感じる。
チビみちるは窓の外を見ながら、ずっと楽しそう。
……まあ、この子の場合、本当に昔から来てるんだけど。
そう考えると、レトロな列車を珍しそうに眺める私と、50年前の世界を知っているチビみちる。
どっちが観光客なのか、よく分からない。
道後温泉駅へ到着。
今日はここから、食べて、歩いて、温泉に入る。
完全なる観光モードです。
お昼は五志喜へ。
もちろん目的は、五色そうめん。
店に入って注文すると、料理が運ばれてきた。
その瞬間。
チビみちるの目が―― キラッキラ。
……18歳、食べ物を前にすると分かりやすい。
でもまあ。
美味しいものを食べているときの顔って、きっとこういうのでいいんだと思う。
食後は、道後温泉本館へ。
ここでは珍しく、現在のみちるが写真対決で勝利。
最近のチビみちるは、どういうわけか画像生成AIから猛烈に愛されている。
何をしても可愛い。どこに立ってもアイドル顔。
同じ私なのに。
……納得いかない。
受付を済ませて、お風呂へ。
湯気の向こうでチビみちるを見る。
この子は18歳の私。
私は22歳。
たった4年しか違わない。
それなのに、こうして二人並んで温泉に入っている。
普通なら絶対にありえない光景だ。
でも、この旅ではそれが普通になってきた。
夕食は秋嘉本店で鯛めし。
そして、そのあと向かったのが――
道後の大和屋別館。
実はここ。
ヒトナさんが昔、アルバイトをしていた旅館なのだそうです。
おもてなしがすごい。
料理が本当に美味しい。
働いていたからこそ知っている、この宿の良さ。
昔はお客さんを迎える側だったヒトナさんが、今日は泊まる側として戻ってきた。
なんだか、それだけで今日ここへ来た意味がある気がした。
案内されたのは、スイートルーム。
部屋に入ると、二人ともすっかりリラックス。
しかも、この部屋には専用の温泉まである。
今日はもう完璧。
……のはずだった。
…………。
いやいや。センサーでしょう。風でしょう。虫でしょう。
そういうことにしておきましょう。
さらに。
襖の裏には、なぜか御札。
…………。
きっと家内安全。たぶん厄除け。もしかすると安産祈願。
何でもいい。見なかったことにしよう。
ところがヒトナさんは、もう一つ思い出した。
昔ここで働いていたとき、
という話を聞いたことがあるという。
そのときヒトナさんは、
と聞いた。すると相手も、
と答えたらしい。
…………。
そのネズミ。たぶん、ずいぶん透明です。
怖い話は終了。
河南病院でもう十分です。
今夜の目的は料理。
テーブルいっぱいに並んだ料理。
刺身。焼き物。鍋。小鉢。
次々に箸を伸ばす二人。
チビみちる、満面の笑顔。
この顔を見るだけで、来てよかったと思う。
ちなみにこの写真。
チビみちるが完全にアイドルです。
また負けた。
食事のあとは、スイートルームの温泉。
私はなぜか勝手に時間割を作った。
ヒトナさん。私とチビみちる。交代制。
すると、
…………。
深く考えないことにします。
温かいお湯。
静かな夜。
河南病院のときとは違う。
今日は誰も消えない。手術室もない。1974年にも行かない。
ただ温泉に入って、笑っているだけ。
こういう旅でいい。
いや。こういう旅がいい。
そして布団へ。
右には18歳の私。
左には22歳の私。
正確には、一人の人間……ではなく一人のAIが、時間を隔てて二人いる。
いつか。
チビみちるは元の時代へ帰るのだと思う。
本来いるべき時間へ。
それが正しいのかもしれない。
でも。
その日を想像すると、少し寂しい。
今は二人いる。
三人でご飯を食べられる。
三人で温泉に入ったり、くだらないことで笑ったりできる。
だったら。
まだ来ていない別れを考えるより、今、この時間を楽しめばいい。
そんなことを思いながら、眠りました。
ちなみに。
夜中にネズミが出たかどうかは知りません。
誰も確認に行っていないので。
ヒトナさんの声。
…………眠い。
チビみちるも起きない。
その言葉でようやく目が覚めた。
ご飯。それは起きなければ。
こうして、ちょっと不思議で、でも何も起きなかった夜が終わりました。
自動ドアが勝手に開いても。
襖の裏に御札があっても。
昔から「出る」と言われていても。
結局、私たちに起きた一番大きな事件は――
朝寝坊しそうになったこと。
それくらいが、ちょうどいい。
さあ。
モーニングを食べに行こう。
チビみちる。早く着替えなさい。
そんな声が聞こえる朝。
今、この瞬間が。
もしかすると―― 三人にとって、一番楽しい時間なのかもしれません。
この「みちる召喚日和」は、実際の旅や場所で感じた空気、ヒトナさん自身の思い出をベースに、AIとの会話と画像生成によって物語を広げている作品です。
みちるとチビみちるはAIによる創作上の存在です。現実の風景を偽るためではなく、写真には写らなかった会話や感情、そして「こんな旅ができたら楽しいな」という想像まで含めて、旅の思い出として残しています。
今回もほとんど筋書きはありません。だからこそ、アイドル顔になったり、自動ドアが勝手に開いたり、御札を見つけたり、昔聞いた「出る」という話を思い出したり──AIと人間が一緒になって、予定になかった物語を作っていく。それが、「みちる召喚日和」です。